レース中の足攣りについて
■体重57.9kg
鳥海では他のレースと比べてほぼ毎年のように足を攣っている。一度攣るとペースダウンは避けられず、今年の鳥海のテーマとして、いかに足を攣らないようにするかを考えていた。
昨年と今年はスタート後45分ほどして、2回目の下り後にダンシングしようとしたときに両側大腿四頭筋を攣った。シッティングは良くても、ダンシングに切り替えるとすぐにピクつく状態だった。
攣る原因については、ネットで検索すると、水分・電解質不足、運動強度、寝不足などいろいろでてくるが、定説は決まっておらず、個人差、運動状況によっても違いはあると思われる。
他のレースでは大丈夫でも、鳥海で攣りやすいということで、今年のスタート前の時点では、暑さ対策、計画的な水分摂取、負荷をかけすぎないことを心がけた。
それでも攣りかけており、原因と対策について考察していく。
①水分不足
体重を指標にして、かつ前日夜から当日朝の移動中にかけて水、スポーツドリンクを意識的に摂取した。当日朝の尿回数・色からは循環血漿量は充分足りていたと思われる。アップ後、レース開始後も前半から積極的に水分摂取していたことからは水分不足は回避できていたと思われる。
②急な水分喪失
当日は気温27℃、湿度かなり高めで発汗量はそれなりにあっただろうが、普段からローラーで最大1-2L/h程度の発汗をしているため、水分変動には順応できていると思われる。
③電解質
K、Ca、Mg、Naが関与するだろうが、検診時の採血結果(Mg以外)と、1週間ほど前から野菜ジュース、バナナ摂取、前日・当日に2RUNを飲んでいることから、少なくともスタート時に電解質不足は避けられていると思われる。
④寝不足
例年は会場近くにテントを張って、慣れない環境だった。今年は自宅で3-4時間の睡眠。時間としては確かに短いものの、大槌・岩木山のときもほぼ同程度だし、普段から夜勤明けで乗っても攣ることはなかった。ただ、睡眠の絶対時間は不足しており、影響している可能性はある。(ただ、寝不足で攣りやすくなる因果関係は何?)
⑤暑さ
今年の気温からは影響は少なかったと思われる。
⑥アップ不足
今年はレース当日のアップはほぼ同じ。
⑦負荷
レース前半はできるだけケイデンスを高めて筋への負荷を減らすようにした。レース全体としても246Wで全然高くない。ケイデンスは2年前ベスト時で76rpm、今年は84rpm.
じてトレによると、攣る原因として、神経説が有力とのことだが、いまいちピンとこない。
www.jitetore.jp
鳥海の場合には勾配変化が繰り返されること、集団内でインターバルがかかり、スパイキーな出力増加を繰り返していることは実際ある。筋負荷がかかりすぎないように意識していたため、maxは531Wにセーブされていたが、ログをみると瞬間的に350-400W程度までの上下は多い。
普段の練習や岩木山のように勾配変化が少ないレースでは瞬間的な出力増加はほぼなく、レース中に自分からアタックすることはなく、基本テンポで進むため攣らずに済んでいた。負荷が影響している可能性が高い。
⑧ポジション
シッティングは良くてもダンシングはすぐにダメということは、ポジション・筋へのテンションのかかり具合が影響している可能性はある。
えふえふぶろぐにある通り、勾配によって負荷のかかり方が異なるというのはあり得る。ただ、自分の場合は普段からローラー台でフロントアップしていること、坂では前乗りしていること、10%前後の斜面は普段からよく走っていることからはポジションの影響は少ないはず。
ff-cycle.blog.jpダンシングではシッティングと比較して股関節、膝関節が伸展して大腿四頭筋は収縮する。かつダンシングで出力が上がる影響はあると思われる。
⑨芍薬甘草湯
数年前までレース2-3日前から病院処方の芍薬甘草湯を内服し、レース中のドリンクにも溶かしていたが、それでも攣っていた。なので今年は芍薬甘草湯は全く使わなかった。即効性はあると言われているが、効果発現まで早くても数分はかかる。飲んで胃から小腸に流れて吸収される時間、レース中では心拍が上がり、血流は骨格筋にシフトしていること、ヒルクライムで筋への負荷が持続していることからは、盛大に攣ってからは間に合わず、5-10分は少なくとも出力をセーブする必要がある。
以上のことからは、スパイキーな出力増加とダンシングによる四頭筋の収縮が影響大と思われる。クリスクロスで負荷変化は行っていたが、出力の絶対値が低かったと思われる。ということで、普段の練習から出力変化をよりつけていきたい。